「ひろしま」から始まった、あるひとつの絹の道。
石内都は、1979年、木村伊兵衛を受賞。
2005年には、母親の遺品を撮影した「Mothers」でヴェネチア・ビエンナーレで日本代表に選出されるなど、国内外で高い評価を獲得しています。
その後、広島の被爆資料のワンピースなどを撮った「ひろしま」を発表。
絹への関心を強めました。6歳まで過ごした群馬県桐生市が織物の産地であることから、2010年より銘仙や繭、織物工場、製糸工場の撮影を開始。
このたびの新作撮りおろしの「絹の夢」は、今もなお、美しく光沢を放つ
近代日本の夢の跡形としての「絹」を見事に表現しています。
2012年10月開催、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館展覧会にあわせて刊行。
寄稿:沢辺満智子(養蚕研究者)、タカザワケンジ(文筆家)、蓑﨑昭子(桐生タイムス記者)



